歩けないけれど車には乗れる?

ベルギーについて

冬時間になり、日が少しずつ短くなってきて、木の葉が色づき、落ち葉が積もってきた今日この頃。お散歩の途中ステキな秋の日の写真が撮れたので、秋の気分をお裾分け♪

ところで、今日、ナイトショップ?雑貨屋さん?からおばあちゃんが出てきたのを見かけた。
何だか首の所にむちうちのコルセットみたいなのをして、杖をついてるけど、ほぼ歩けない。

付き添い?って思っていたら、そのナイトショップの店員さんだった。
その店員のお兄さんが肩を貸してあげて、一緒によちよち歩きながら何か話しかけている。大丈夫、大丈夫、って言っているみたいだ。

そのよぼよぼな感じでどこまでいくのかな?って思ってみていると、近くに車が停まっていて、それに乗せてくれ、と言っているみたいだ。

店員のお兄さんが、おばあちゃんを何とか座らせて、運転席へギュギュっと押し込む。それも、うまく座れないみたいで、苦労してた。何とか運転席へフィットしたおばあちゃん、ニッコリしてありがとう、って言ってる。

おいおい、大丈夫かい?

って思っていると、ヒューと車を発進させて出ていった。車をみたら、な、なんとマニュアルやん。車はスムースに走ってた。

いやあ、びっくり。歩けないのに車乗れるんやー。
しかもマニュアル!

ベルギーの高齢の方の免許はいい加減で、めちゃ緩い試験の時代だったり、下手したら、免許の試験もなく、コミューンに行けば自動でもらえる時代に免許を取った人もいる。

ベルギーも人の少ない平和な時代に経験値でもらった免許。危ないなあ、って思うけれど、みんな運転してる。ベルギー人は基本、優しいので、アウンの呼吸?で、上手に躱すんだろうな。きっとあんまり歩けないけれど車なら移動できる、って言う人が他にもいるんだろう。それに、郊外に住んでいたら車なしの生活は厳しいかもしれない。

日本みたいに、老人に対する免許返納は聞いた事がない。

そう、日本だと高齢者の免許返納、コロナのための外出自粛など、何だか高齢者の肩身が狭いニュースを聞く。悲しいなって思う。高齢だからこそ、がんばって運動したり、コミュニケーションを取ったりするのは、健康でいるのに大切な事だと思うけど。

ベルギーはどうしているか、というと、交通事故0を目指す、という政策のもと、ブラッセル市内はほぼ30㎞制限になった😢。ブラッセル市外につながる道は50㎞、70㎞と少しづつ制限速度は上がっていくのだけれど、30㎞以内だと死亡率が低いらしい。それ以上出すと死亡率が高くなるという統計の元、ブラッセル市民はみんな面倒を強いられている。

つまり、「高齢者」を標的にするのではなく、「速度」が標的だ。

なので、老人はみなさん、元気で自由だ。
歩けなくても、車なら移動できる(笑)車までは誰かを頼ればいい。
以前、バスに乗れないけれどバスを待つおばあちゃんの話を書いたけれど、同じだ。
動けなくても誰かの助けを借りれば動ける!笑。

それに、やれ、誰かのお誕生日や、なんやら記念日や、で家族で集うのがベルギーの風習。
ほぼ毎週のようにイベントがある(笑)。

そういえば、昔免許を取った人は当時マニュアルで運転しているので、ずっとマニュアルを乗りついている人が多い。私の知り合いのベルギー人のおばあちゃんは「最近オートマがでてるけれど、どうやって運転するの?怖くて乗れないわ。それに何なん、オートマって、勝手に動くん?」って言ってたので、「いや、勝手には動かへんよ」って笑ったのを覚えている。
ともかく、知らないオートマは乗りたくないらしい笑。

主人が言うには、日本でブレーキとアクセルの踏み間違えの事故が多いのは、オートマが良くないのではないか?と。逆に高齢者はマニュアルに乗った方が、一度クラッチをいれるので、踏み間違えが少ないのでは?というのが持論だ。

なるほど。そうかもしれない。日本の高齢者も元々はマニュアルを運転していたわけなので、きっとマニュアルの動きが身についているに違いない。今からその習慣を変える、というのは逆に大変かもしれない。

ともかく、日本もいろんな方向から考えて結論を出すべきで、何でも高齢者を制限するのはよくない政策だと思う。

秋の夜長、思いをつらつら書いてみました❤

 

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