モンスター・ペアレントに出会ったかも。

ベルギーについて

この前、うちの空手道場は礼節に厳しいけれど、みんなよくついてきてくれる、みたいな文章を書いた直後で申し訳ないんだけれど、ちょっとしたいさかいが起こってしまった。

日本人的な礼節ってどう?
新学期が始まり、私たちの空手のクラスも開始した。 新学期が始まり、新しい子供たちが来るので、またみんなに教えることから始めないといけないなあ、って思っている。 他の所はどうなのかよく知らないんだけれど、私たちのクラスは礼節には厳しい...

9月から新学期が開始、今年は新規の生徒さんが多くて、最初の基本練習はみんな一緒にやったんだけれど、その後3つのグループに分けて、オレンジ帯以上の子供をアーミー君にお願いした。

アーミー君の話
週末は、主人のやっている空手道場の道場生が一人初段の試験を受ける事になり、アントワープにある本部道場まで行って見てきた。 試験を受ける彼は、上背もあり、筋肉ががっしり、腕も太もももびっくりするくらい太いけれど、全体としては筋肉質なので...

だって、白帯、帯なしの子供たちだけでも35人くらいいたので、私と主人で見ることになった。
いつも主人が上のクラスの子供たちを見るんだけれど、この日は白が多かったせいか、白帯の所についてくれたので、私の隣の辺りにいた。

私は大体いつも小さい子供がメイン。その日は新しく来た10歳くらいの男の子が二人、私のグループに分けられた。この采配は主人に任せていて、彼がこっち、と言えばこっちに入れる。

前に書いた通り、主人はふざける子が嫌いだ(笑)。
ヘタクソでもちゃんという事を聞いて、とりあえず何とか動く子供が好きだ。主人のグループは初めてでもちゃんという事を聞く姿勢を持った子供たちが多かった。

つまりその10歳の大きい男の子はあんまりいう事を聞かない、隣にちょっかいを出したりする子供なので、私の所のチビちゃんのクラスへ振り分けられたんだな。10歳にもなると、多分背丈は私より大きい。それが小さい子供たちばかりのわちゃわちゃした中にいると、まあちょっと目立つかな?

練習内容は、基本が中心。私はゆっくり話したり、名前を読んで注意を促したり、「できるかな?」って言ってみたり、ともかく小さい子供を集中させるような感じで進める。
私のフォーカスは前列の小さい子供たちで、勝手に遊んだり、横向いたり、ぼーっとしたりしないようにする。

と、そんな感じで練習を進めていると、急に体育館の横のベンチに座ってみていたお母さんから怒涛の声が響いた。「そこの後ろの二人、全然ちゃんとやってないわよ!」

ふと見ると、そのやんちゃな10歳の男の子のお母さんだ。
一瞬、何を言ってる?って私は止まったんだけれど、その子に向かって

「ほら、お母さんが怒ってるよ。ちゃんとやってね」って言った。

そうしたら、今度は私に向かって、彼がどれくらいスポーツをやってきたスポーツマンか、それに自分も何かの大会に出場した事があり、その時に厳しい練習を受けたので、練習がどんなものか知っている、なぜ(うちの子?)男の子たちを締めないのか?、せっかく習いに来ているのに、こんな小さい子供たちの中に入れるのはおかしい。少なくとも大きい子のグループに入れるべきだ。みたいな事をデカい声で延々と演説し始めた。

あまりにもゴタゴタ言い出したので、主人もやってきて、僕は大会経験者ではないし、それを目指すやり方でもない、それに、これはうちのやり方なのだけれど、何が言いたいんですか?
それでも、ずーっと同じ文句を言っていて、稽古はストップするし、子供たちもみんな見てるし・・・とりあえず後でしゃべりましょう、と言って稽古再開。

多分、スポーツマンの自慢の息子が小さい子供たちのグループに入れられていたこと、チビの女性の私が指導員だったこと、が気に入らなかったんだと思うよ、って主人に話をしたら、主人は、どこのグループも練習内容に変わりはない、誰が指導員でも教わる態度がない子供は何も学ばない、そんな稽古中に指導員に文句をいうのは、他人を尊重していないし、謙虚さがない。

尊重、謙虚、実直、と子供たちに教えてきているのに、全く真逆な人を受け入れてはダメだ、と言って、結局後の話し合いの時にこの方の入会をお断りしよう、ということなった。

入会したい人を断ったのは初めて(+_+)

そういう真面目でない子供は別に珍しいわけではなく、そのうち目覚めて上手くなるかも、って思っていたので、そんなに問題視してなかったんだけれど、お母さんに怒鳴られたのは、初めてだし、びっくりした。子供はいいんだけれど、文句を言うお母さんは受け入れがたい、というのが主人の主張だ。

その話し合いの場でも延々と文句を垂れていて、ラチが開かず、結局主人が、「ここは僕の道場です。僕が決めます。もう来ないで下さい。」って言ってくれた。おーかっこいいやん!

それでも「いえ、それは間違っているわ!私も決めることが出来るわよ。」って反論してきた。
その時は一瞬、主人と顔を見合わせてちょっとキョトン。「何言ってるんやろ・・・」

結局、道場生の人が「うちの道場はこういうやり方だけれど、きっと息子さんに合う道場が他にあると思うよ。ここだけではないんだし、他も当たってみたら?」って言ってくれて、

「もちろん。ここがうちから近かったから来ただけよ。私はほら、そこ、あのアパートに住んでいて、歩いてすぐだったの、だからここを選んだのよ。全然アデプスでもいいし。いいわよ、他を探すわ。」とちょっと捨て台詞っぽいせりふを吐いて出ていった。

良かった良かった!

ともかくその前にちょっと作戦会議をしていて(笑)、主人には、話をしたらわかってくれるかも?って言ってみたんだけれど、そんな失礼な態度の人は、今回に限らず、また昇級試験とかでも絶対揉める。だいたい稽古中、子供たちの前で指導員に向かって文句を言うなんてあり得んやろ。

喉にささった魚の骨は取っておかないといつまでもチクチク痛い。何が何でも絶対やめさせろ、と言っていたので、道場生の中で一番落ち着いた話し方のできる人に、こちらが悪い、という感じで話をすすめよう、他の道場を紹介する、その子に合う所にいけば、実力を発揮できるよ、みたいな方向で話そう、って話をしていた。これが功を奏した気がする。

まあ、海外でも、そういう人っているんだな、って思った。

 

 

 

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