先日、主人のインフルエンザの予防接種のワクチンを買ってきた。
きっと「えっ、買ってきたって何？どういう意味？」
って感じている人が多いのではないか？
そう、ベルギーではインフルエンザの予防接種は、薬局で購入し、かかりつけのお医者さんへもっていって、注射してもらう、という仕組みになっている。
私たちも最初の頃はちょっと戸惑った。
え、私が買うの？お医者さんに在庫があるんちゃうの？？
でも、驚きポイントはそこだけでなく（笑）順番としては、かかりつけのお医者さんが、「インフルエンザの予防接種、しとく？」とか「やっといた方がいいよ」とかのアドバイスがあるか、こちらから「先生、インフルエンザの予防接種、したいんですけど」とお願いするかして、お医者さんからの処方箋を書いてもらう。
まずは処方箋。これが大切。
その処方箋を持って、薬局へ行ってインフルエンザの予防接種を予約する。
その時に在庫があれば、それを売ってくれるが、なければ入荷した時点に購入することになり、処方箋があれば保険が効くので、保険料を差し引いた額を支払い、インフルエンザのワクチンを持って帰る。
ここで、薬局から買ってきたワクチンの箱を開けてみると、まあ、注射器そのまんま、だ。こんなん売ってていいん？危なくない？
いや、もっとカブセルに入ってるヤツとか、ちっちゃなビン詰めとか、そんなイメージだったのに。
とりあえず、注意書きに書いてある通り、この注射器を冷蔵庫に入れて保管する。
なので、ちょっと間、冷蔵後の中の卵ケースの横に、ちょこんとインフルエンザの注射器が保管されていることになる。こんなんでいいかい？
何だか悪いことをしているような気分・・・
次にかかりつけのお医者さんの所へ行く時に持っていって、注射をしてもらう。
このプロセス（？）の面倒な所は、医者に2回行く事になる点。
医者に処方箋をもらわないと、保険が効かない。医者に行かずに、薬局で予防接種を購入すると、処方箋がないため、保険適用外の高い料金を請求される。
医者に行って30ユーロ程度の初診料を払い、処方箋を書いてもらって、予防接種が購入できても、今度は注射をしてもらうためにもう一度診察の予約をし、またもう一度、30ユーロを支払う。何だか無駄だ。
だったら、処方箋なしで保険適用外の高い料金でも良いのではないか？
そうしたら、医者への初診料は一回で済むじゃないか？疑問がムクムク顔を持ち上げてくる。
で、予防接種が大好きな主人は毎年欠かさずインフルエンザの予防接種をやっているので、いつも事後報告で、まず、保険適用外の価格でワクチンを買って、医者に行って、注射してもらい、そこで処方箋をもらう。それから再び薬局に行って、処方箋を出して保険適用の額に変更してもらい、払い戻しをしてもらう、という荒業で毎年切り抜けていた。
薬局もご近所さんだし、顔見知りだし、毎年の事なので、よく知ってくれていて信用もあったので、あまり問題もなく、医者1回で済ますインフルエンザ予防接種の方法（？）で、予防接種を実施してきた。
去年は、コロナ騒ぎで様相が違っていた。
コロナの第２波とか３波の頃、まだコロナ・ワクチンが世に出回っていなかった頃、なぜか、みんなインフルでもワクチン打っておけばちょっと効くかも、って思いで買っていくらしい。
当時、いつものようにワクチンを買いに（笑）薬局へ行くと、薬局のおじさんから、在庫がないので、次が入るまで待ってほしい、と言われた。生産が間にあっていないらしい。
びっくりだ。
そんなことは今までなかった。
でもご近所で顔見知りの薬局のおじさんは、最終的にうちの予防接種をなんとか確保してくれ、無事予防接種完了。
この年は、その後にコロナの予防接種もやることになる。
で、今年は、夏頃に「インフルエンザの予約受付」の張り紙がされていた。薬局のおじさん曰く、昨年の失敗を生かし、予約制にし、欲しい人には必ずワクチンが行き渡るように工夫したとの事だった。もちろんさっきも書いたけれど、主人は予防接種大好きなので、予約金15ユーロを支払いさっさと予約をした。
先日、ワクチンがそろそろ入った頃、と思って買いに行ったら、予約金1５ユーロもちゃんと返金してくれた。ありがとう！
薬局のおじさんは、本当にいい人だ。
それに、今年は娘ちゃんが看護師さんになったので、彼女が注射できる。また娘ちゃんはなかなか手が器用で注射がうまい。その辺の看護師さんよりうまいと思う。
今年からは、残念ながら、せっかく考案した「医者1回で済ますインフルエンザ予防接種の方法」を活用しなくてもよくなった（笑）
