3月23日、朝のラジオでポリー二が亡くなった、って言うニュースを聞いてびっくりした!!!
同じ時期に大谷翔平のニュースがあったり、目の中にできものが出来たりで笑、ちょっと遅くなってしまった。今頃?って思われるかもしれないが・・。
ポリー二は有名なピアニストで、私も昔はよく聞いた。
まだCDをレンタルしていた時代にボタニックの所にPassage 44と言うモールがあって(古-。いつの話や!)、そこの中に大きなレンタルビデオ、レンタルCDのお店があり、ほぼ毎週くらいの頻度で通っていた。一週間でいくら、っていう価格体系だったので、返却に行って次のを借りる、みたいなサイクルで借りていた。
ピアニストだけでなく、いろんな同じ曲を弾いているのを聴き比べ、好きな人を選ぶ、と言うのが当時の私たちの趣味?みたいなものだったので、たくさん聴き比べをした。
ポリー二は既に有名なピアニストだったので、彼のCDもたくさん出ていたのでたくさん聴いた。
せっかくなのでポリー二について、語ってみよう♬
私の印象だと、さすがにショパン系は上手い!!
彼の技巧が生かされて、変な揺れを入れないのが返ってきれいな表現として醸し出されている。
おお、すごい!って思われる。
でも、ベートーベンとかはちょっとちがうかな・・笑。
正確なテンポと正確なタッチでお手本のような演奏なので、時として感情が乗って来ない感じがしていた。何て言うか優等生の演奏だ。ちょうどフジコ・ヘミングの真逆を行く、みたいな?ごめんね笑
経歴を見て見ると1942年生まれ。82歳だった。
80歳くらいまで、演奏をしていたと思う。それも全然衰えを見せない指の動きだった。きっと長年の練習の成果だと思う。これはすごかった。
受賞から見ると、1957年ジュネーブコンクールで、マルタ・アルゲリッチに敗れて2位。1960年ワルシャワのショパンコンクールで優勝。5年後にはこのコンクールでマルタ・アルゲリッチも優勝することになる。
この当初優勝争いをしていたマルタ・アルゲリッチは、とても感情豊かな演奏をする人で、明るい跳ねるような音を出す。反してポリー二は硬めのやや冷たい感じの弾き方だ。この二人も真逆の演奏スタイルだったけれど、両方の端っこでのトップを争っていたんだろう。
両者ともおじいちゃんおばあちゃんになってからもずっと演奏活動を続けてきて、このパワーはすごいと思う。色に直すとアルゲリッチは鮮やかなオレンジ、ポリー二はきれいな薄い水色、ってイメージだ。誰がわかる?って感じだけれど・・・笑。
この彼の横顔をみてもわかるように、端正な顔立ちで、やや神経質そうで、出しゃばらない品の良さが感じられる。お年を召されてからの写真もたくさん出ているんだけれど、私の思い出の中のイメージはこの写真だ。
晩年は指揮にも挑戦していたらしい。へえー知らなかった。
でも、ピアノはとりあえず自分の中でやりとげた、では次に新しい境地に挑戦しよう、って思ったんだろうか。人より一つ頭の抜きんでる人って、どこから湧き出てくるのかその挑戦するパワーがすごいと思う。
ともかく彼に教えを乞ったピアニストも、彼に影響を受けた人も、彼の演奏に感動をした人も数知れずいると思う。こんな私ですら、かなりCDを楽しく聴かせてもらった。
功績はすごいと思う。
お疲れ様でした!