7月の終わりごろ、主人は睡眠検査を受けた。
これは一日睡眠ラボに入院して睡眠中の心拍、呼吸、脳波、眼球運動、など複数のセンサーで記録し包括的に睡眠を分析する、といった検査だ。

で、その結果があまりよくなかった・・・

診断は、深刻な無呼吸症候群で、毎日睡眠時にはCPAPという器具を装着して眠るように、という指示をされた。
CPAPとは、「Continuous Positive Airway Pressure」の略で、日本語では「経鼻的持続陽圧呼吸療法」と言うらしい。寝ている間に専用のマスクをつけ、外気を取り込み加圧した空気を鼻から送り込むことで、睡眠中の無呼吸を防ぐ仕組みの器具だ。
病院に行ってこの器具を受け取り、説明を受けてレンタルの契約をする。
主人のもらったのはナザルタイプで鼻から空気が送り込まれるヤツだ。
旅行に行くときも必ず携帯してください、と言われた。
飛行機に持っていくときの証明書もつけてくれた。
これは、今から多分死ぬまで、睡眠時にはずっと装着しないといけないみたいだ。
大変やー。
でもベルギーの良い所は、この健康上必須のもの、というのは保険が利く。
これが一カ月だいたい7€程度。サンドイッチ一つ程度?スタバのコーヒー一杯分?その程度の値段だ。この負担額だととても楽だ。
で、つけた感想は、と言うと。。。。
何となく酸素吸入みたいな感じをイメージしていたので、普通に空気が送り込まれるだけ、と思っていたのが、これがなかなかの圧だ。笑。
というのも、睡眠障害の人は、喉が何等かの要因で塞がってしまい、呼吸ができない状態に陥るらしい。体が呼吸を再開しようとしてもがくので、ひどいイビキをかいたり、寝返りを打って気管を確保しようとしたりするみたいだ。
この機械はその気管を空気圧で広げて、呼吸を助ける、という働きをするみたいだ。
睡眠の初期は空気圧が「4」というレベルに設定されているのだが、眠りが深くなると空気圧が「8」まで上昇し、機械からブオーとすごい量の空気が送り込まれる。
これには、びっくりした!!
えー、そういうシステムなん??
この機械を設置した姿もすごいけれど(笑)空気を送り込む音にもびっくりさせられた。
最初の頃はさすがにうまく寝られず、苦労していた。
そりゃそうやろー、こんな空気をゴーっと送り込まれて、これで寝れるか?
寝られない、という事に納得する。
ところが先ほど保険が利く、と書いたのだが、この保険の条件として一日最低5時間は装着しないといけないらしい。
ただ、昼寝の時とかに装着して時間を稼ぐこともできる。
賢い機械で、呼吸をしていないと認識するとスイッチが切れる。
装着しているマスクがずれたり外れたりしても警告のランプが付く。
仕方がないので、昼間を結構つけていたりしてた。
笑っちゃいけないけれどこんなマスクの人が家の中でパソコンゲームに興じているのは、ちょっと笑える・・・
ゴタゴタ文句を言いながらも毎日寝る1時間か2時間前から装着し、、翌日は昼寝の頃にはもう一度つけて寝ていなくても時間を稼ぐ・・セコイ。。
で、それから数日が過ぎ1か月、2カ月と経った。
今でもめちゃ寝れるか、というとそうでもないけれど、でもかなり眠れる日が続くようになった。
逆に私は空気を送り込む音が夜中に急に大きくなり、それが気になって眠れなくなってしまったので、別のお部屋で寝ることになった。笑。
そんに眠れてないのでどうかな、って思っていたんだけれど、本人曰く、そこそこ調子いいらしい。
なんだか心臓が落ち着くのと、朝起きた時にすっきりしているらしい。
つまり今まで無呼吸が続き、キチンと寝れていないのが通常になってしまっていて、普通の眠り、とうぃうを体が忘れてしまっていた時、やっとこさ、夜ちゃんと呼吸をして眠りことができ、酸素も供給されるようになったので、朝起きた時のさわやかな感じ、というのは通常の人だと普通の感覚、それを20、30年ぶりくらいに味わったのではないか?
ということで、横で見ていたら、めちゃ寝ている感じはないのだが、本人はかなり爽快感があるみたいだ。
面白いものだと思う。
悪くはないと思う。
もし心当たりのある人は早急に睡眠検査をされることをお勧めする。
眠ることは大切です★