ベルギーに来て、何が不便だったかって言うと色々あるけれど、その中にお水事情が絶対入ると思う。
欧州の中でも特にベルギーのお水は石灰分がたくさん含まれていて、お湯を沸かすと、お鍋のふちに真っ白に石灰がへばりつく。石灰は体に悪いわけではなく、水道水の質は非常に厳しい基準を通過しており、水道水はそのまま飲める飲料として、問題はない。(と、ベルギーの水道局で働いている友人がいつも強調している笑)
なので、いつもお湯を沸かす時は小さな片手鍋で沸かし、お湯を注ぎ終わったら、即、鍋を洗う。
石灰をついたままにしておくと、どんどんたまってきて、最後はカチカチになって取れなくなる。
この国にやかんが存在しない理由がわかった。笑)
それでも、昔、ちょっと素敵な黒いやかんを持っていた。でもやかんの底に石灰がビッチリへばりつき、それを溶かすために薬剤を注ぐ。お茶が好きなのでしょっちゅう洗うことになる。やかんは蓋が小さいので、底を洗うのに、うまく手が入らない。石灰がへばりつく。薬剤、という悪循環を繰り返し、やかんを辞めた。
片手鍋は快適だ。即洗えるし、薬剤を使わないので、味も体に悪いかどうかも気にしなくていい。
あと、電気ケトル、っていうのかな?電気でお湯を沸かすポットがある。
これも、ちょっと油断したら、底がビッチリ石灰の固まりで埋め尽くされる。
会社の電気ケトルは底が真っ白だ。共同で使うやつは、掃除する人が限られるからだ。
家で電気ケトル使う時は、水道水ではなく、エビアン系のペットボトルの水を使うことにしている☺(面倒くさがりやなのだ)。掃除の手間+薬剤の費用とペットボトルの費用を考えると、それほど悪い方法ではないと思う。
お湯だけでなく、台所や風呂場でも水気をきれいに拭き取らないと、石灰が残る。水滴をそのままにしておくと、台所や風呂場が真っ白になっていくので、こまめに拭き取る作業がいる。これも面倒だ。
洗濯機や食洗器にも、石灰分を溶かす薬剤を入れておかないと、石灰が溜まって、機械が壊れる。
ボイラーの管にも石灰が溜まるので、これを溶かす作業は、借主の責任になる。
これを怠ったためにボイラーの管が詰まったら、借主の責任となるので年1度くらいは修理屋さんにお願いしてDetartage(石灰を溶かす作業)をやってもらう。
フランスとかドイツに旅行しても、これほど石灰が溜まっているのを見たことがない。
きっとベルギー特有なんだと思う。いいなあ、石灰に悩まされなくて・・
しかし、この石灰を溶かす特効薬がある。「お酢」だ!!
魔法瓶とか、コップの底とかにたまった石灰はお酢を入れて数時間放置すると、きれいに溶ける。
台所も水道口、配管の根本とかに溜まった石灰はお酢で溶かす。
薬剤ではないので、体にも悪くないし、エコだ。
ともかく、お酢の効用を知ってからは、お酢が大活躍だ。
なので、ベルギーのスーパーでは「掃除用」としてのお酢が大量に売られている。
1.5Lのペットボトルのお酢は1ユーロもしない。
ピュアなアルコール分のお酢だ。日本のすし酢みたいに味はついていない笑)
ベルギーに来た当初はそんなことを知らず、この安物(?)のお酢でお料理を作ってたけれど、別に悪くはなかったような気がする。ただ、1.5Lの酢、「何でこんな大きいボトルなん?ベルギー人、どんだけお酢好きなん?。何年もつねん!」と思いながら、使っていた。
家族も特にお腹を壊した人もいなかったので、体に悪いわけではなかった・・・と思う(笑)