主人は語学が苦手だ。
長い間ベルギーに住んでいるのに、フランス語が全然上達しない。
やる気がない笑。
最初は一緒にフランス語の語学学校へ通っていたのに・・
ところが、そういう苦手な人の周りには、優しい人達が集まる傾向があると思う笑。
ともかく、片言のフランス語でも理解しようとしてくれる優しい人達ばかりが主人の周りにはいる。
まあ、そうでない人達が離れていった、ということかもしれないのだが。
病院とかでも、ついて行ってーってよく頼まれるのだが、まあ一人で大丈夫ちゃう?っていう時は頑張って行ってもらっている。
この前は初めての目の検査だったので、何を聞かれるかわからないので、一緒に行った。
先生が「以前何かオペとかしたことないですよね?」って聞いてきて、主人と私が同時に返事をした。それが主人が「ウィ」私が「ノン」笑。
先生がちょっと戸惑って「ウィ?、ウ、ノン?」
この否定形の疑問文は、日本人にとって悩ましい。したことがない、でノン、なのだが、したことがない、「はい、したことないです。」って感じでつい反射的にウィ、って言ってしまいがち。
この場合はしたことがない、といいたいので「ノン」が正解。
仏語でも英語でも、「したことがないですか?」「したことがありますか?」というどちらのケースも質問にかかわらず、答えは「したことがある」場合は「ウィ」でしたことがない場合は「ノン」だ。
迷惑じゃないですか?っていう優しい問いかけも要注意で、全然、大丈夫ですよーって言いたい時は「ウィ、ウィ」ではなく、「ノン、ノン」って言わないといけない。
「窓を開けても、迷惑でないですか?」という問いかけだと、「ウィ」、だと、はい、迷惑です。(窓を開けないでください)っていう答えだからだ。
この前も歯医者さんに行ってきて、これは歯が痛くなったので、一人で行ったのだが、先生が「レントゲンも取ったけれど、他に悪いところはない、歯が足りないので、部分入れ歯などでカバーした方がよい」というのをトクトクと説いていて、かみ合わせが改善されたら歯の痛みも引く。らしい。
主人が「ずっと装着しないといけないいですか?」「もちろん、ずっとです。」
で、先生が「あ、でも持ってる?」って聞いた時に、彼は部分入れ歯を装着しているかどうか、を聞かれたと思い「ノン」(多分、しゃべれない人あるある、で、言葉は短く、単語で済ませる傾向にある。この時は食べる時に痛いのであまり装着はしない、旨を言いたかったようなのだが、うまく伝わらなかったらしい)
先生がそれから、ではその部分入れ歯を作るためにスケジュールを組んで2,3回先の予約まで入れよう、とスケジュール表とにらめっこしていた時。
彼がおもむろにポケットから今持っている部分入れ歯を差し出した。
それを振り返ってみた先生、あきれ返って
「なんやー。持ってたんかい!!」
帰ってきて、めちゃしょんぼりして、90€も払って怒られて、何もしてくれなかった・・・
笑っちゃいけないんだろうけれど・・笑!!
また、子供たちの名前を覚えるのも苦手なので、空手のコースの時とかだと、山ほどいる子供たちを統率していかないといけない。なので、「ほら、サラ、こっち見て!」とか「ヤシン、左手!」とか私は子供たちの名前を呼んで注意をするんだけれど、主人は(多分名前がわからないので・・)男の子だと「ムッシュー」、女の子だと6,7歳の小さな子供にですら「マドモワゼル」と呼ぶ。笑。
それだけ聞くととても品がよさそうで柔らかく聞こえる。(本当は怖いんやよー)
それはまあ、悪くないかな。
ということで、しゃべれないとそれを理解しようとする優しい人が回りに集まるし、本当はうるさい人でも(?)口数が少なく、優しい雰囲気になる。時々起こるハプニングは笑いの対象になって楽しい。人を呼ぶときも必ず「ムッシュー」「マドモワゼル」が口癖でなんとなく品がよく見える。
いろいろと特典も多いかも?って思ってる。笑。