感激したお話🚚

ベルギーについて

またイーぺルにいる主人の空手仲間のところへ呼ばれて行ってきた。

行く途中の道、もう、秋ですねー。道路の脇の街路樹も色づいてきていて、秋を感じさせる。

彼は、昔主人と同じ空手道場に通っていた人で、主人より若いのだけれど、主人が空手を始めた頃にすでに自分の道場をもっていた。彼の方が空手歴は長いし、段も上。それなのに、彼らの空手の先生が亡くなられた後、主人をとても頼ってくれ、こうやって2か月に一度くらいの割合でイーペルの道場に呼んでくれる。

't Leetvermaak
空手の先生たちと集まる機会があった。 みんなとしゃべっていると、どこの道場もコロナで苦労されているようだ。 コロナで長い間道場を閉めていると、再開した時に以前いた生徒さんたちがもう戻ってこないみたいだ。 大きな道場では100人以上...
イーペルへ行って来たよ
昨日はイーペルのお友達の所へ行ってきた。 あの、空手熱血の彼と、主人の空手の指導が目的で、だ。 これもベルギーの不思議な所だけれど、オランダ語では ieper、とかYper フランス語では Ypres 言語によって表記に仕方が違っ...

 

この関係が先生が亡くなられてから、もう6,7年続いている。

時々亡くなれらた先生の話題だったり、家族の話題だったり、空手の話題だったり、毎回他愛のない話題で盛り上がる。

最初に行った頃、そう7,8年くらい前、私たちのテーブルにきて一緒にご飯を食べていた娘さん、顔立ちはお母さんに似た、確か12,3歳くらいだったかなあ、ちょうど中学に上がるくらいの小さな女の子がいた。
イーペルの彼は、今の奥さんとは2度目の結婚なので、連れ子さんの関係だ。
ところが彼女は、なかなか芯の強い、ちょっと利かん気の強い女の子で、一緒にいてもいつも、携帯をいじっていて、楽しくなさそうな感じだった。でも、空手は時々一緒にやっていたけれど、それほど熱心ではなかった。

お父さんもお母さんも十分な愛情を持って接していたけれど、なかなかうまくいかない、わがままで手を焼いている、って時々こぼしていた。
私たちは、オランダ語ができないので、子供ちゃんとは親しくしゃべることができず、たぶん彼女からしたら、ちょっとお客さんっていう感じだ。いつも不機嫌そうにしていたのを覚えている。

不思議なんだけれど、イーペルの彼とは仏語、奥さんとは英語、っていうへんな言語でしゃべっている笑。まあこれは、ベルギーにいたらあるあるの言語体系、向こうがわかる言語でしゃべろうと皆さん努力をしてくれる。でも何か通じるものがあって、いつも楽しく、遠慮なくおしゃべりのできる人達だ。イーペルの彼は空手一直線(笑)空手の話をしだしたら、主人ととめどなくしゃべってる。
奥さんは可愛い人で、とても気さくで気が利いて、誰からも愛されるキャラをもっている。

そんな気さくな奥さんだったので、よく話をして、数年前だったかな、娘ちゃん元気?ってきいたら、あれから全寮制の学校へ行って、少し一人立ちするようになってから性格が落ち着いてきた、って言っていた。一人でやりたかったのかもしれない。そうか、でも全寮制だと心配やねー、みたいな話題で盛り上がっていた。

それからまた数年がたち、その娘ちゃんは、運転にめちゃ興味を持っていて、16歳でバイクの免許も取り、17歳で車の仮免まで取った、って聞いた。それはすごい。
いまだに車の免許を持っていない私にとっては(笑)すごい、としか言いようがない。

そんな彼女は車が好きで、運転をアッという間にマスターし、車が欲しい、って言っていたらしく、奥さんは少しカンパしてあげるから、自分で買うんだったら買ってもいいよ、っていうと、バイトに励んで自分の小さな車も買ったらしい。すごい!!!いや、あの何もしたくなさそうだった小さな女の子がそんなに何かに夢中になってるなんて、信じられない思いだった。

彼女は、トラックの運転手さんになるのが夢だって言っていた。へえ、トラックの運転手さん?

でも、好きな事なら打ち込めるのだろう、あんまり何にも興味を示さなかった彼女が頑張っているのを聞くと他人ながらちょっとうれしかった。

トラックの運転手とはいえ、運転技術だけではなく、座学の方も厳しいらしく、学校の勉強は全然やらなかったのに、そっちは頑張って勉強していたらしい。その上、もちろん運転の方も学ばないといけない。この前、奥さんから、彼女はその夢をかなえるために、ずっとトラックの教習場へ通い、そのための勉強もして、今回、晴れてトラックの運転手さんになった、って聞いた。

それはすごい!!いやあ、感激して涙が出そうだった。

だって、反抗期真っただ中!って顔をしていた頃の彼女しか見たことがない。
なかなか20歳になったばかりの女の子が大きなトラックを動かすために頑張って、夢をかなえるところまできたのかと思うと、感激しかない・・・

お仕事も始めたらしく、写真を見せてもらった。

小さな彼女が大きなトラックの横に立って幸せそうな顔で微笑んでいた。

感涙。。。。

 

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