この前、イギリスから遊びに来た、って言う人と世間話をしていた時に「せっかくベルギーに来てくれたのに、お天気はあまりよくないね☺」って話を振ると、「まあ、9月だからねー」ってお返事。
ほう、そうっか。
欧州では「9月=お天気が悪い」というのが常識なんだ・・
確かにじめじめ雨が降って曇りの日が続く⛅
日本で特定の季節を現す季語があるけれど、その感覚が欧州とは違っていて面白いと思う。
たとえば、日本だと「6月=雨」だけど、欧州だと「9月=雨」だ。
それに「8月=花火」に対して欧州だと一般的に「12月=花火」だ。
だからこっちで、イラストとかに花火が使われていると、これは冬の風物詩を現している。日本の感覚だと花火は夏でしょう?これは夏と冬が逆なので、ちょっとしたカルチャーショックだ。
そうそう、風物詩と言えば、今日スーパーに買い物に行ったら、もうハロウィンの飾りつけが始まっていた。
はやっ!
ハロウィーンもアメリカから来た風習なので、元々ベルギーにはなかった。
この暗い日が続いて、じめじめ、鬱になりそうな時期にお祭り騒ぎがしたい!って思うのは当然かもしれないし、健康上いいことかもしれない。
ベルギー、欧州ではハロウィンの翌日、11月1日にToussaint(トゥッサン)と呼ばれる休日があって、Fête de tous les saints、 つまり、すべて(Tous)の聖人たち(Saints)を祝うのでToussaint(トゥッサン)って呼ぶ。
英語でもAll saint day, って言ってるので、全ての聖人たちをお祝いする日、で意味は同じだ。
この日はお墓詣りに行くのが通常の習わしで、みんな大きな菊の鉢植えを買ってお墓に飾る。学校もお休みになる。いわゆる日本の「お盆」笑。
学校が休みになるので、この頃に旅行に出る人も多い。
そう、別の話題だけれど、今年はなぜか学校の休みが変則的。秋休みが10月後半から始まるので、少し前出しになっている。何だか政府の方針で学校の休暇の体系が変わったらしい。
この新しい休暇体系は、子供を持つお母さんたちからの反応は、すこぶる悪い(笑)・・・
2週間の休みがあちこちに散りばめられていて、お母さんたちの心配は、途中で2週間も休んだら、子供が集中しないのではないか、習ったことを忘れてしまうのではないか、と尽きない。はたまた、お母さんたちが休暇がとれない、その間のアクティビティにお金がかかる、などなど「こんな休暇にしよう、って言ったのは誰やねん!」と怒りの愚痴を聞かされている。
その学校の休暇表を見ていると、9月27日は学校がお休みだ。
これも笑っちゃうんだけれど、「フレンチ・コミュニティ」のお休みだそうだ。
つまりベルギーの国の半分だけがお休みになる、という正にベルギーならでは、の不思議な祭日だ。笑。国の半分はお休みではないので、国民の祝日では、ない。
お仕事をしている方たちは普通にお仕事をしないといけない。でも学校はお休みになる、という働くお母さんたちにとっては頭の痛いお休みの日だ。
ベルギーの行政の複雑さに拠り、言語区分でのコミュニティとか、地域区分の地方、それにベルギー政府全体の管轄、と管轄が分かれていて、教育はなぜかこの言語区分のコミュニティの下に置かれているので、フレンチコミュニティの休みはフランス語圏の学校は適用される。なので、仏語圏と蘭語圏で教育指針が違って来たり、教育費用の負担額が違ったりする。面倒な国だ。
少なくとも「教育」に関してはベルギー政府の一番上の、ベルギー全体にかかわる大きな管轄に入れてくれるといいのに、と思う。
そうしたら、オランダ語圏でもフランス語圏でも、どの地域に住んでいても、同じ休暇の日程で、同じだけの補償が政府から支給され、同じレベルの教育が提供されるのでは?と思うんだけれど、まあ、外国人には計り知れない諸事情があるんやろうな・・・
不思議な国です♬