何かで日本はまだ無痛分娩がそれほど広まっていないって聞いた。そうなんだ、不思議だけれど。
欧州だと、私が出産した30年前に(笑)既に、9割くらいの人が無痛分娩だったと思う。周りを見ても無痛分娩をしない人はいなかったと思う。
背中の脊椎から麻酔を入れるので、ちょっと怖いのが原因かな?
日本は我慢するのが美徳、とする傾向があるので、そっちかな?
無痛とはいえ、部分麻酔なので、痛みが全部消えるわけではなく、腰のあたりの感覚が薄れていく感じだ。圧迫されている感覚とか、広がっている感覚とかは残る。
場所によっては、痛い所もある。でも、せっかくの科学の発達でできた方法を使わない手はないと思う。
一般的に、イヤなお医者さんは、横柄な医者だ。悪い所は取ったのだから、少々の痛みは我慢しなさい、とか、少々の不都合は仕方ないよ、命が助かったんだから、という弁解をされることだ。
いくら悪い所がなくなっても痛いのはイヤだし、不快な症状もイヤだ。
それも含めて治療じゃないか。
日本特有の美徳で、我慢を強いて当然、受け入れてくれるから大丈夫、という風潮が医者を助長させるのかもしれない。美徳だけで痛いのを我慢させらるのはどうか、と思うけれど、そういう中にいると、我慢するのが当然って感覚になるんだろうな。
こっちに来て思ったことは、お医者さんが痛みに対して親身になって聞いてくれること。欧州のお医者さんは、痛みを取り除く、患者さんを楽にしてあげる、不快な部分を取り除く、という点に対して、非常に真摯に取り組んでくれる。
以前に腰痛で、痛くて痛くてお医者さんにみてもらった時も、痛み止めをがっつり処方された。
バラセタモール系のを4時間おき、もしそれでも収まらないようなら、イブプロフェンを間に入れて飲んでも大丈夫。ともかく痛みが収まるように、数日過ごす、というのが一般的なやり方だ。
その間に検査をし、痛みの原因を特定し、他の治療法があればそちらにする、という感じだ。
一度、メディカルセンターで腹痛がひどく診療してもらったけど、痛みの原因が特定できず、検査へ回されたことがある。ホームドクターではなかったのに、見てくれた先生が夜中に病状を確認に電話をくれた事がある。もし、痛みがまだひどいようならブスコパンを飲んだら良いよ、という電話だったんだけれど、親切だなあ、ってちょっと感激した。
結局、尿管結石で石が出るまで痛かったけれど、石が出たらウソのように治った。
技術的な部分より、人間性の部分が、よく教育されている気がする。これは、患者にとっては、とてもありがたい。だから無痛分娩も進んだのかもしれない。
ちなみに、私は二人目の出産の時は、無痛分娩をお願いしていたのにも関わらず、病院へ到着した時点で破水をして、麻酔を入れる暇もなく、ポコっと出てきてしまったので、間に合わず(笑)、遺憾ながら自然分娩だった。
痛み?それどころではなかったので、あんまり記憶にないです・・・