いつもの通りメトロに乗ろうとしたら、ゲートの横の方にいた学生っぽい子が「マダム、一緒に入っていいですか?」って聞いてきた。
ぎょっ!!!
いわゆるキセルだ。
まあ厚かましいというか、よく納得してもらえるって思ってるもんだ。
こっちもイヤだけれど、聞かれると断るのもちょっと躊躇してしまう。
うんともいいやとも言わず、無視してゲートを通るとくっつくようにして後ろについてきて、ゲートを通ってる。
まあ、勝手に入ってるから知ったこっちゃない、って言う気持ちになるのか、成功率は高そうだ。いや、ちゃんと電車代払いや~。
時々いるんやなあ。このキセルするヤツ。
まだ一緒に入っていいか聞いてくるのは中でも礼儀正しい?方で、たまに、何も言わずに勝手に後ろにくっついてタダでゲートを通ろうとする輩もいる。
ゲートの前でぶらぶらしているので、あ、こいつ、入ってくるつもりやなー!!ってだいたい雰囲気でわかる。
そんな場合はできる限り意地悪をして?カードをピッとしてからゲートが閉まるギリギリでゲートをくぐるようにする笑。ささやかな抵抗だ。
でもブラッセルでこのゲートが完備されたのって、10年くらい前程度じゃないかな?割と最近までゲートもなく、カードまたは切符をピッとかざす機械がポツン、とあるだけ、キセル簡単♪誰でも入れるって状態だった。
この無賃乗車をどうやって取り締まるか、というと、コントロールのおじさん隊(おばさんもいるけれど)だ。
7-8人のコントロールのおじさんが一挙に車両に乗り込んできて、乗車券をチェックする。カードリーダーも持っていて、カードの有効期限もチェックする。
有効な乗車券を所持していない場合は罰金だ。
これが、意外と多くの人が引っ掛かっているのだ。次の駅でごっそりおろされて、何かIDカードやらチェックされている。まあ、トラムにはゲートがないからなあ。乗ろうと思えばタダで乗れる。
多分、予想するにその当時はゲートを作るよりおじさん達が時々コントールする方が安く上がったんだろう。ブリュッセルも人が増え、それでは間に合わなくなり、他諸国との横並びも影響したのか、ゲートがすべてのメトロの駅に設置され、また切符の購入できる機械もほぼ全てのメトロの駅に着いた。
そうそう、それまでは切符を買いたくても買う事が出来ない駅もたくさんあった。つまり人もいないし、購買機もない駅だ。メトロやトラムは乗ったら中では買う事が出来ないし、バスでも小銭がないと売ってくれないケースもあった。
日本でも田舎だと無人駅とかあるかもしれないけれど、ブリュッセルは、とはいえ、そこそこの都会だ。それで、こんな状態なんだから、いい加減な国だと思う。そんな所で生活していると、乗車券買えなくても仕方ないかって思う事もあった。
でも今はゲートも出来たし、購買機も出来た。
最近ではゲートの前でカード支払いも可能になったので、超便利になった。
そう、これはすごい進歩だ。
いつでも、小銭がなくても乗車券が買える、っていうのがどれほどありがたいか。
この地に来て20年くらいは苦労したんだから(笑)
日本にいた時は30年前にはいつでも乗車券が買えたよ。
こんな事で喜びを感じるなんて、いいのやら悪いのやら😞
そうキセルのお兄ちゃん、ちゃんと乗車券、買いや~!
便利になったんやから!