St V. サン・ヴェーと呼ばれる祭り?がブラッセル自由大学(ULB/VUB)の学生によって、毎年11月20日に開催される。ULBの学生とそのOBたちが淵の長いキャップをかぶって、落書きされた白衣を来て街中を徘徊する。そのお祭りの費用を集めるのだろう。手には小銭がたくさん入ったビールジョッキを持っている。
数人のグループで移動していることが多い。
私たちはこのブラッセル自由大学の近くに住んでいるので、いつもこの時期にULBに学生たちに遭遇していた。今でもやっているんだろうか?ひどい風習があった。
彼らは手に小麦粉と卵を持っていて、通行人に投げつけるという迷惑な行動をサンヴェ―と称してやっていた。なぜ小麦粉と卵だ。お菓子でも作るつもりなのか?!
でも、歩いていて急に小麦粉をかけられたら、当然なんやねん!ってなる。
外国から来た私たちに取っては、そんな祭りの話なんか知らんわー。
子供たちもまだ小さかった頃、サンヴェ―の学生は学校辺りにたむろし、娘ちゃん達も学校の帰りに小麦粉をかけられたことがある。いやいや、子供にかけるなんて、何?!親としてはちょっと心穏やかではない。
子供は意外とキャッキャと笑ってるんだけどね(笑)
数年は、何が起こったのかよくつかめないまま過ぎていき、それから大体11月中旬ごろは子供たちには汚れてもいい服と上っ張りを着せて、何があっても大丈夫なように、って準備してた。小麦粉ならまあいいけれど、卵はいやだ。それに今年はまだ暖かいけれど、ブラッセルの11月って言うと、年によっては雪が降るくらい寒い。底冷えがする。そんな時期にびちゃびちゃになったら、風邪の元だ。
私も帰り道は、気をつけて油断なくキョロキョロとスパイのように気を配りながら(笑)歩いていた。
学生同士でやるんだったらいいけど、一般の人達を巻き込んだらよくないと思う。
でも、このサンヴェ―という祭りは、どうも地域限定の行事らしく?会社の友達に聞いても知らない人が多かった。
ともかく私の中ではサンヴェ―=小麦粉と卵を投げられる日。と言う思いしかなく、彼らの意図するところは全然知らなかった。今でもよく知らないけれど(知らんのかい!)
特に興味もなかったんだけれど、今回初めてサンヴェ―はSaint-Verhaegenの略で、それなりに意義のある祭りだって知ったくらいだ。20年も経ってからだ。遅い・・・
でも無茶な行動というのは、特定の人の心に残るものだ。
もし、このサンヴェ―に小麦粉をかけられなかったら、私はこの祭りの存在すら知らないと思う。
学生が白衣を着てたむろしているなあ、くらいだ。
なので、学生の方から見ると、無茶をした効果はあった、と言える。
小麦粉をかぶる方は迷惑だ。でも、心には残る。
良かったのか良くなかったのか。。