ハ、ハ、ハクション!
ハクション大魔王♪(って古いか?)
寒くなってくると、つい鼻の奥がムズムズしてきて盛大なくしゃみが出てしまう。
「ハクション!」
「アボスエ♪」
「あ、ありがと♪」
これは、ちょっとうれしい。
いい習慣だと思う。
くしゃみをした人に対する掛け声(?)だ。
日本で言う食事の前の「いただきます」みたいなものだ(ちょっと違う?)
英語圏の人は「Bless you」だ。
くしゃみが出ると、あっ、ちょっと気まずい、恥ずかしい、あ、やっちゃった。って気になる。その時にすかさず「ブレス・ユー(Bless you)」とか「アボスエ(A vos souhaits)」って言われると、ありがとう!って言える。いい習慣だと思う。
意味は「神の御加護がありますように」らしい。
日常で使う時は意味はあまり考えたことがない笑)
日本だと、くしゃみした本人が「あ、誰か私の噂してるかも?」ってボケるかな?
この「アボスエ」は、全然知らない人でも使える。
あまり、道端でくしゃみをする人は少ないが、そんな場合でもすれ違いざまに「アボスエ♪」って声をかけてくれる事がある。ちょっとうれしい。会釈で返せる。
英語は「ブレス・ユー」の 一本でOKだが(?)、仏語の場合はチュトワイエのケースがある。
ザクっと説明すると「あなた」の事を親密度の違いで、「Vous(ヴ)」と呼んだり「Tu(チュ)」と呼んだりする。「Vous」と呼ぶケースを「Vousvoyer(ブボワイエ)」といい、「Tu」と呼ぶケースを「Tutoyer(チュトワイエ)」と言う。
親密な間柄、チュトワイエのケースは「アテスエ(A tes souhaits)」だ。
主語によって動詞が変化するのは日本語にはないので、日本人には慣れるまでちょっと時間がかかる
くしゃみは一瞬だ(笑)。その瞬間に「あ、この人とはVous だっけ?Tuだっけ?そうそうTuだ。」と一瞬頭をめぐらして「アテスエ!」って声をかける。
最初の頃は90%アボスエでOKだが、段々チュトワイエの親しいお友達も増えてきて半分くらいはアテスエになる。一瞬で声をかけないといけないから、気を付けなくっちゃ、と、気を遣う・・・反射的に返事ができるようになるまではちょっとしんどい。
挨拶も「コマンタレブ?」ってよく書かれているけれど、同じ文系、同じ意味でも、チュトワイエだと「コマンヴァチュ?」になる。挨拶が「子供たちは元気?」だったり、「旦那様はお元気?」だったりすると、動詞が変化していくので、とりあえず覚えておくには、種類が多すぎる気がする。
くしゃみの話に戻ると、欧州の人はくしゃみをするのは、お行儀が悪い、と思っているので、口を開けず鼻の奥でクチュン、というくしゃみをする。これだと、唾が外に飛び出さないし、かわいい。
ただ、このくしゃみは、なかなかの技術がいる(笑)
私は、これは超ヘタクソだ。
中々、クチュン、ってならない。我慢すればするほど盛大なヤツが出てしまう・・・
技術が未熟なので、最初からティッシュやハンカチなどで防いでからクシャン!ってするようにしている。
欧州だと大体どの国の人もかわいい「クチュン派」だ。
会社で盛大なくしゃみをしているのは、大抵、日本人とトルコ人(笑)だと思う。